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良質な読書技術とは何か。−「本を読む本」

新書

・本の読み方を詳しく知りたい。

・もっと構造的に読みたい

 

そのような人にオススメなのが

「本を読む本」

 

本を読む本 (講談社学術文庫)

本を読む本 (講談社学術文庫)

 

読書初心者の方には少し文章の解読(内容は至極初心者に優しいですが。)が難しいと感じたため、読書中級者の方にオススメです。

 

本書の目的は

「読むに値する良書を、知的かつ積極的に読むための規則を述べたもの。」

とされているように、実践的な内容となっております。

 

どのようにすれば良い読者となれるか。

その事を、方法も含めて詳しく書かれています。

 

それで、ざっくり書評に移りたい思います。

 

この本を読んで、私自身がキー・ワードだと感じた点は

①積極的読書

②本を正しく批評する必要性

③シントピカル読者

の3点についてです。

 

 ①積極的読書の必要性

読むという行為は、受動的ではなく、むしろ積極的な行為です。

 

著者は、読書をキャッチボールにたとえてます。

 

「書き手の伝えたいと思っていることが、読み手のミットにすっぽりおさまったとき、初めてコミュニケーションが成立する。」p18

 

読み手にも「キャッチする」という行為が必要であり、その技術も必要となります。

 

では何故積極性も必要なのか。

 

本書の目的の一つに

「読むことによって理解を深める」

ための方法の提示があります。

 

「理解を深めるための読書は、どういう場合に必要となるのだろうか。それは、はじめから読み手と書き手の「理解の深さに差がある」場合である。」p20

 

「自分の理解を上まわる本を読みなおすことによって、読み手は理解を深めていくのである。」p20

 

「読み手が積極的に本にはたらきかけて「浅い理解からより深い理解へ」と、読み手自身を引き上げていく」必要がある。」 p19

 

このように、深い理解には積極的に本への接触が必要だということがわかります。

 

②本を正しく批評する必要性

 

私自身、大学在籍時、多くの本を読みました。しかし、人から、そこからなにが学べたのかと言われると、正確に答えることが出来ませんでした。そこに「批評」という振り返りがなかったためです。本書では「批評」のことを「著者に語り返すこと」と述べており、「読者の義務」だ、とも述べています。 

 

そのような批評を行う上で、3つの規則が存在します。

 

1-「まず、〈この本がわかった〉と、ある程度、確実に言えること。そのうえで、〈賛成〉、〈反対〉、〈判断留保〉の態度を明らかにすること」p150

 

2-「反論は筋道を立ててすること、けんか腰はよくない」p153

 

3-「いかなる判断にも、必ずその根拠を示し、知識と単なる個人的な意見の区別を明らかにすること」p158

 

 ③シントピカル読者

 

シントピカル読者とは、比較読書法のことであり、一冊だけではなく、一つの主題について何冊もの本を相互に関連づけて読むことです。

 

著者はこれを「もっとも高度な読書レベル」だと定義しています。

このようなシントピカル読者をすることにより、一つのテーマを多角的に見て、様々な角度からの思考が可能となります。

 

これには多大な時間がかかり、かなり骨の折れる作業です。しかし、著者はこの「シントピカル読書」がもっとも報われる読書技術だと述べています。

 

読後…

読み終わって、筆者がやるべきだとする規則が非常に多いことが印象に残りました。

読書って、案外難しいと自分も感じます。小説でさえも、著者の伝えようとしていることがハッキリと理解できないことも多々ありますよね。シュールな作品は特に…

読書技術は大切だと感じますね!