少女漫画でありながら、ハードボイルドの名作−「バナナフィッシュ」
またもやマンガの紹介となります。
今回ご紹介するのは「バナナフィッシュ」というマンガです。
BANANA FISH バナナフィッシュ 全巻セット (小学館文庫)
- 作者: 吉田秋生
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/03/01
- メディア: 文庫
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「別冊少女コミック」で1985年から1994年まで連載されていた作品です。
著者は「海街ダイアリー」の著者である「吉田秋生」さんです。
「バナナフィッシュ」と聞いて「サリンジャー」を思い浮かべる人は多いと思いますが、その通り、サリンジャーの小説からタイトルがとられています。
少女マンガ雑誌で掲載されていたためか、画風は軽いタッチで描かれていますが、内容はかなりハードボイルドです笑。
読んだら「この内容で少女マンガ!?」と思うかも知れませんが、少女マンガの画風だから良いのです。これが、さいとう・たかを並のハードボイルドなら私は見てないと思います笑。
「バナナフィッシュ」という麻薬をテーマにして物語が展開されますが、あくまでも主軸は主人公であるアッシュとエイジの友情についてです。
ざっくりとしたあらすじ
ダウンタウンのゴロツキのボスであるアッシュ・リンクスは自分自信のボスであるゴルツィネから追われていた男から「バナナフィッシュ」という言葉を聞く。それは、ベトナム戦争中に廃人となってしまったアッシュの兄であるグリフィンがしばしば口にする言葉であった。バナナフィッシュの謎を調べているさなか、最良の友となる奥村英二と出会う。
ラストは非常に綺麗な終わり方で、読後感が爽やかです。アッシュがすこし可哀想ではありますが…
本作品は名作の部類に入ると思います。
名作というものは、小説・論書・漫画に関わらず、私たちに何かしら「考えるべきテーマ」を与えてくれる作品、だと私は思います。
日本にいると、ストリートチルドレンや青少年のマフィヤなどは、現実味がないものとして感じられますが、一歩日本の外に出てみると、決して珍しい事ではないと聞きます。(管理人である私は海外渡航経験がないので、友人談ですが…)
自分自信がそのような環境にあるからこそなのでしょうか。主人公であるアッシュが非常に魅力的であり、またそのようなハードボイルドが少し羨ましく感じます。私だけでしょうか…。笑
・男性だけど少女漫画も読んで見たい
・ハードボイルド作品を見て見たいけど、くど過ぎるのはちょっと…
という人にオススメです。